Saturday, February 28, 2009

今日の一言@ニューヨーク: Does the wireless reading device revolutionize the way we read?


晴天、気温も12度、春の足音が聞こえてきそうな金曜日です。外を歩く人も重いジャケットを脱いで軽快な足どり。

公共テレビ13チャンネルで夜11時すぎから放映される対談番組が私は好きでよく見ます。チャーリー・ローズというおじさんが政財界、マスコミ、ファッション、エンターテイメントなど様々な分野からゲストを招いて話を聞きます。公共テレビなので話は中断されず、じっくりと1時間、ゲストとチャーリーの会話が楽しめます。

昨晩はアマゾンのBezos社長。ちょっと見ないうちに頭を剃って、映画Die Hardのブルース・ウイリスみたいになってました。キンドル(Kindle)の第2世代バージョン販売Kindle2にあわせて、その改良点やらキンドルや本の将来やらを話していました。ちなみにこのバージョンでは読むだけでなく、音声変換もできるそうです。

でも、本はやはり手にもってページをめくって読みたい、と思います。そうは思っても技術の流れに抵抗するほどのこともないのかな、とも考えさせられました。ワイヤレスで6秒、何語でも好きな本がどこからでさっと手元のキンドルにダウンロードできるようになり、新聞も雑誌もOKという世界が広がるわけです。一冊について1ドルから10ドル程度。現在は24万冊のEブックがあるとか。新聞や雑誌購読も月額10ドル程度のようです。読み機器であるキンドルは別途359ドル。決して安くはないです。

普及が進めば将来は単価も下がるでしょう。IPodやIPhoneとの互換性も視野にあるようです。技術の弱い私でも、将来の生活スタイルやインフラにまで関ってきそうなこうゆう流れ、ちょっと気になります。単に本の問題だけではなくなるかもしれません。紙を生産、印刷する資源やエネルギーも不要になるという面もでてきます。

家にいて何でも手にはいる世界、どんどん可能になっています。すでにうちの周りでも食品、食事はデリバリー、本も雑貨はアマゾン、服も通販、といった人も多くなっています。食品はニューヨークはフレッシュ・ダイレクトのトラックがあちこちに。(写真)
ちょっと淋しいなあ。でも80歳になって足腰も弱くてショッピングができなくなったら便利な生活と私も喜ぶかもしれません。

蛇足ですが、Bezosさん、テキサスに広大な土地を買っていて、宇宙に短期間旅するスペーストリップ基地を構想しているそうです。彼はとても無邪気な笑いで、夢を語る実業家。テレビを通じてみるだけですが好感が持てました。

Thursday, February 26, 2009

今日の一言@ニューヨーク: Opening nights at the renovated Alice Tully Hall



昨晩(24日火曜日)はリンカーンセンターのアリス・タリー・ホールへ室内楽団(Chamber Music Society of Lincoln Center)コンサートに行きました。同ホールは2年以上にわたる大改造工事を終えて今月からオープン。22日から1週間ほどOpening nightsとして同ホールをホームベースとする室内楽団コンサートが続きます。

昨晩の演奏は、Johann G Goldbergのトリオソナタ C major、メンデルスゾーンのフーガE-flat major、それから近代にはいってAnton Webern のSix BagatelleとHugo Wolfのイタリアンセレナーデ。そして今回のオープンを記念して3人の現代作曲家(G Tsutakis、Yan MareszとWilliam Bolcom)による新作3曲の世界初発表(the world premiere)と続きました。最後のとりはベートーベンの7重奏E-flat major。解説で読んだのですが、このベートーベンの曲はモーツアルトのDivertimento in D major(K334)をモデルにしたと言われる作品だそうです。確かに知らないで聞いたらモーツアルトの曲かと思えそうでした。

3年前にリンカーンセンター室内楽団のシーズンチケット4枚セットを購入したことから、毎月のように案内書とボランティアからの電話がきており、一度掴んだ客は逃すまいという熱心なお誘いなんで、今回のオープン記念公演くらいは行ってあげよう、と思った次第です。しかも、大スポンサーがトヨタで、記念公演チケットは一律25ドル、という破格な価格。(通常は40ドル以上)さらに、コンサートの後は、シャンペンメーカーからの寄付によるシャンペンを全員が飲める、というサービスつきでした。

月曜日に帰ってきたダーリンと久しぶりにニューヨークの夜を楽しみました。が、彼は時差ぼけで半分くらいスヤスヤ。あ~、もったいない!

トヨタさん、シャンペンメーカさんに感謝。でも、室内楽団コンサートはいつ行っても客層は平均年齢が60~65歳くらい。我々が若造に見えてマイノリティー、ということは、20年後、30年後にはどうなっちゃうのかあ、と他人事ながら心配であります。

Monday, February 23, 2009

今日の一言@ニューヨーク: It takes two to tango.


どんより底冷えの日曜日。昨日のすがすがしい冬晴れと対照的な日曜日となりました。朝起きて洗濯をしながら、クッキーを焼いてのんびりした日曜日。このクッキー(写真)、英語ではdrop cookiesといってスプーンでドウをすくって天板にボテッと並べて焼くだけです。作るのが簡単で見た目は悪いけど、クルミとメープルシロップのグラノラ(Granola)を入れてサクサクッと、とても美味しいですよ。(自画自賛!)

全然話は違うのですが、先週はアフガニスタン、パキスタン、インドを訪問して帰国したホルブルック特別代表のインタビューがあちこちであり、パキスタン北部のタリバン勢力が大きな問題となっている話がありました。アフガニスタンとパキスタンの政府代表は今週ワシントンに来訪して具体策を話すことになったのですが、この二カ国代表が仲が悪いそうで、一緒のテーブルに着かせるのが大変だとのこと。ホルブルックさん、「タンゴを踊るには二人でやってもらわないとね」と言っていたのが印象的。問題を抱える当事者両者が真剣に取り組まねばならないです。

パキスタンといえば、私にとって思い出があるところ。北部ラホールの町に私の初めてのペンパルがいたのです。ハッサン君と私は17歳で同い年、私たちの文通は10年ほどつづきました。イスラム教は唯一神でアラーという、モスクに入る前に手足を洗うこと、なんて当時17歳の普通の女の子の知らないことを私は知ってました。英語での文通でしたが、彼はウルドウ語を話し英語とアラブ語を学んでいると言ってました。お互いに英語を学んで将来は外国に行きたい、なんてことも書いてました。その夢はお互いに20代で叶えたのですが… 私は20歳で1年間アメリカ留学、ハッサン君は24歳でサウジアラビアに出稼ぎに行くことになりました。サウジアラビアには既にお兄さんが行っていたそうです。それから数年して文通は途絶えました。

ラホールまでタリバン勢力が伸びているとニュースを耳にして、ハッサン君はラホールかなあ、サウジにいるのかあ、ハッサン君のご家族はまだラホールかなあ、とこのごろ頭をよぎります。クッキーを食べながら、今日もそんなことを考えています。

Friday, February 20, 2009

今日の一言@ニューヨーク: Buy one, and get one free!



昨日の夕方からの雨もすっかり上がり、今日は気温も10度まで上がって曇り時々晴れの一日でした。春はすぐそこ、とはいきませんがフリースの帽子を被らないで歩いても耳が痛くならない日が続いています。

この数週間、買い物に行くと値崩れが激しい商品が多くなってきて、消費者にとっては嬉しい悲鳴です。半額、7割引きも驚かなくなりました。洋服、靴、家具、そしてもちろん食料も。私はマンハッタン住まいで車を持っていないのでチェックしてませんが、ガソリンもやっと2ドルを切るようになったみたいです。

一時高騰していたパン類やコーンフレークなどシリアル食品、一部の野菜や果物も安くなってきました。2個買って1個分の値段、という売り方も増えています。今日はそんなわけで、アボガドが2個で通常の一個分の値段(1.95ドル)、そして大好きなイングリッシュ・マフィン(6個パック)が2パックで1パックの値段(3.99ドル)となっていたのですぐにゲット。イングリッシュ・マフィンはもっとお安いブランドもあるんですが、食べ比べるとやはりこのブランドが一番美味しいので、私は少し贅沢をしても量を少なくして美味しいものを食べることにしています。

不況からデフレへ。アメリカ経済の先行きは真っ暗。今日も株価が6年ぶりの最低値。先月、友人のアメリカ人ふたりが職を失いました。まだ職についている就いている友人も今からヒヤヒヤしており、履歴書をアップデートしていると言っていました。大変な時代となりました。

消費経済、物質主義、見直されてきました。いい傾向です。私のように賢い消費者が増えてくるといいんですが…

Monday, February 16, 2009

今日の一言@ニューヨーク: Love is in the air…




気温3度。ピリッと北風が冷たいけれど、太陽サンサンの週末。不況のど真ん中とはいえ、昨日のバレンタインデーはなんだか空気に愛にあふれていたような。

残念ながらうちのダーリンは2週間ほどまた海外にでてしまい、お留守番の私。バレンタインデーといえば義理チョコの会社生活が長かった私は、アメリカ人のようにバレンタインデーに意味を感じておらず、ダーリンもいつの間にか私のペースに。でも、やはり心配になったのか、土曜日は朝から電話でHappy Valentine。

昔から、彼には名言がありました。 Every day is our Valentine’s Day.  
これからもこの名言の通りにお願いしますね、ということで電話を終えて、私はシングルの女友達とブランチへ。その後ふたりで久しぶりにメトロポリタン美術館に行くとにしました。

メトロポリタン美術館に近いところで食事をしようということで、アッパーイーストサイドの有名なパティスリーでレストラン併設のパイヤールでランチ。(東京にもデパ地下にここのケーキやチョコがあるようです)バレンタインデーなので家族連れ、恋人同士でお食事というお客さんが一杯で大盛況でした。数種類の前菜、主菜からひとつ選び、デザートは同店のケーキからどれでも選択できる、というpre-fix lunchを頼みました。小エビマリネのえんどう豆添え、鯛切身(カリッとソテー)と野菜のワインソース和え、そしてケーキはチョコベースの「ルーブル」を選べました。お食事はとても美味しく90点。デザートで有名なお店ですが、ケーキはやはり甘すぎるので70点。いつもながらおしゃべりと食べるのに夢中で写真をすっかり忘れ、入り口で赤くてかわいいチョコ箱を撮影。

メトロポリタン美術館では印象派といくつか好きな絵を見た後、バレンタインデーにちなんで開催されているArt and Love in Renaissance Italyをチェック。裕福層の話なんでしょうが、ルネッサンス時代には結婚のお祝いにマヨルカ焼の壷や大皿にFede(Faith)とか愛などの文字やシンボルをいれた作品が贈られたそうです。展示には婚姻指輪や寝室を飾る絵画など、当時のお祝いの意味が込められた品々が並んでいました。
http://www.metmuseum.org/special/art_love/images.a..

愛にあふれた空気のせいか、どの写真もFuzzy

Monday, February 9, 2009

今日の一言@ニューヨーク: The full moon, werewolves and a lunatic party



2月9日月曜日、巨大な満月でありました。夜7時ごろはちょうど十階建てのビルの高さくらいと地上にぽっかり浮かび、オレンジ色ががった光を放っておりました。あまりの大きさ、明るさに思わず立ち止まってしまいました。街灯と競うように明るい満月、美しいというよりなにか不気味。狼男がでそうな、そんな満月でした。ちょうどチャイナタウンに向かう道で、ここなら狼男とは関係ないわね、ということで写真を撮ってみました。(左:ボケちゃってますが右中央の丸い光が満月です)

さて、ディープなチャイナタウンで行われる飲み会、金融関係の方が中心で若者から?年までの日本人数十名。バックグラウンドも個性も多種多様で、楽しいパーティーでした。私は初めての方ばかりでしたが、なんだか何年も前からも知っている仲間のような、そんな雰囲気でわいわい。

異国で日本人と飲むとやはりほっとするといいますか、なにか思いが通じるというか、熱燗にした紹興酒が見る見るうちに空になっていきました。このお店のお客さんはほとんどが中国人。なんか異様な日本人グループだったような。
ディープなチャイナタウンでのドンちゃん騒ぎ、送り狼の人はいなかったようです。

Saturday, February 7, 2009

今日の一言@ニューヨーク: What’s your Holy Grail?


どんより曇り。気温氷点下1度。一昨日降った雪があちこちで凍っています。

忙しくなると日記を書けなくなる時期もあり、なかなか思うようにきません。しかし、何で日記アップをしてるんだろう、何の目的になっているんだろう。反省も兼ねて考えてみたくもなりました。外国住まいが長い私にとっては、やはり日本語で書く練習。(練習に使われている皆さん、すいません!)記憶のかなたにすぐに消えてしまう、自分の行動や考えを残して後から笑って読むのも楽しい。それに、ちょっと、私の町、ニューヨークをお見せしたい、なんていう気持ちもあります。

さて、The Holy Grail(聖杯)。ダビンチコードを読まれた方は聖杯伝説がでてきたので記憶にあることと思います。意味派生で口語ではよく、究極的な目的とか野心などを指す代用詞として使います。探し求めてきた問題への解答、がんばってきた活動や事業の究極の目的といったような意味で用います。さて皆さんのThe Holy Grail(聖杯)は?

昨日と今日は久しぶりに戻ってきたダーリンと町を歩きました。あちこちでSALEのサインが目立つようになりました。しかしこの頃は季節に関係なく年中バーゲンのお店が増えてます。ご近所の婦人服のブティック、あれ、オバマ・セール。(写真)きっとオバマ人気にあやかろうというところでしょうか。

Tuesday, February 3, 2009

今日の一言@ ニューヨーク: New England is distinctly American, rich in history and natural beauty





この週末はコネチカット州の北端、マサチューセッツ州との境界線から2キロくらいのところに別荘を持っている友人のうちに遊びに行きました。彼らは、夏だけでなく、冬でもほぼ毎週末にマンハッタンから車でそこに行くというので、連れて行ってもらいました。ニューイングランドの風景は、流れるような丘陵に続く美しい牧場や農地、そこに点在する17世紀、18世紀からの小さな村があり、それぞれに特色のある典型的な古いアメリカを見せてくれます。でも冬はずっと零下の日が続き、そこは雪と氷の銀色の世界となります。まだ春には遠い景色が広がっています。

でも日曜日は気温も7度まで上昇し、絶好のお散歩日和。近くの湖は完全に凍りついていました。(写真左)友人の犬たちと一緒に凍った湖の上を歩くと、あちこちで、氷に穴をあけて釣りを楽しむ家族連れにも遭遇しました。氷の厚さ、1メートルくらいありました。

河川も凍ってますが、蛇行するところは土手から数メートルは凍りついても真ん中は流れが見えるんですね。(写真中央)川の流れの速いところは凍らないのです。

友人のうちは、ニューイングランドの農家の家を改造した、赤いかわいい家。(写真右)3エーカーの土地があるそうで、Barn(納屋)も2つあって、アンティークの車が3台も入ってました。アメリカってリッチな生活してる人が多いなあ、と感心していると、友人は「お隣は30エーカーよ、投資銀行をやっている家族で馬もいるわよ」とのこと。近くにはメリル・ストリープの別荘もあり、使用人の家、ゲストの家もある巨大な敷地でした。いやはや、上をみればきりがない、ニューイングランドの世界でございました。