昨晩(水曜日夜)、友人が会員となっているNY誠和塾による稲盛和夫氏の講演を聞きに行きました。76歳になられた稲盛氏、「人は何のために生きるのか」The meaning of lifeと題して、柔和な微笑みで1時間半ほどの講演をされました。アメリカ人向けには同時通訳機器も提供され、NY Society of Ethical Culture の会場は一杯となりました。
講演内容は、「因果の法則」が宇宙をつかさどるものだと稲盛氏の信じるに至ったこと、氏の人生から学んだ「一生懸命に無心に働き、それまでの考えを変えることで人生好転」、そして「魂を磨くこと」の意味。最後に臨済宗円福寺で得度を受けた稲盛氏は、仏教の教えのひとつ、六波羅蜜のお話もされました。
誠和塾のことも稲盛氏のこともほとんど知らない私です。が、稲盛氏は、人間として正しい判断をもち、私欲と私心を常に自問し、チェックしながら世のためになる事業なのかを考える姿勢をもつ経営者を育てる努力をされ、それは素晴らしいことだ思いました。
しかし、基本的で当たり前に聞こえるようなお話。でも、人間としての判断ができてない経営者やトップの人が多いから、昨今のカビ米など食品安全問題や汚職といった倫理観欠如、モラル低下につながるのでしょう。日本、米国、中国、アジアなどで、人間としての正しい判断を持つ人を稲盛氏が育てることは大変重要な使命と思いました。
人間は最後は魂だけが残るそうです。愛と真実に満ちた人生を自分で積極的に選び取って歩めば、魂はきっと美しいものになるでしょう。私も魂を磨かなくちゃ。