今週はニューヨークの街はすっかり活気がありません。人々は不安と焦燥の面持ちで、いつもより早足で帰途についているように見えます。でも、気のせいかもしれません。毎朝、新聞を見るたびに危機的な経済破綻の危惧を煽るニュース、そして連日の株価下落。ついに今日はダウ平均があっという間に8500近くまで落ち、奈落の底へ。
昨日は欧州に住む昔からの友人から電話。「June、どうしたらいいの?どうなっているの、この株価の下落?老後のための投信、債券ものまで評価額がめちゃくちゃに落ちてしまって、もう塩漬けしてもいつ売れるかわからない。どうしよう」という悲痛な叫び。彼女はもう61歳を迎え、そうした投資をもとに利息や利ざやでリタイヤ後の生活を計画していた矢先。
ファイナンスに全く疎い私にまで嘆きの電話とは、もうかなり動揺しているんでしょう。
わかりますよ、よ~く、わかります。でも、もう手遅れ。今売って預金口座に入れても、大損。とにかく、今はなすすべがない、what comes down must go up (下がるものはまたきっと上がるわよ)となだめるしかありませんでした。
我ながら、なかなかイイなだめ方、と思ったものもの、ほんと、そうなってくれるかな。アメリカの経済学者やアナリスト、今日のため息まじりの発言では、「もうこの金融危機、どこまで深く悪化するのか誰にもわからない。」
No one knows how deep the financial crisis will be.
え~、そんなこと言わないで~、ですよね。