昨晩は大統領候補、マケインとオバマの第3回目、最後の討論会でした。金融危機、株価暴落、財政大赤字の中、国内政策(財政・予算、税金、健康保険、教育など)に焦点をあてた討論、1時間半。今回は、二人とも座って座談会のような雰囲気の中で議論を戦わせました。双方とも過去2回でのスタンスは同じ、もちろん繰り返しの論点も多くありました。
税金については、本当にアメリカ人は税金嫌い。しかしこの前代未聞の財政大赤字では、税金を減らすことは至難のわざ。オバマは大企業の法人税、裕福層(年収25万ドル以上)の税金率を上げ、国民95%の一般人の税金は減らす案を提示。マケインは一律に税金率不変のまま、免税項目を増やすことで一般の人が節税をできる案を提示。
実際に、あるニュース番組でオバマの案を年収1200万ドル(1200万円くらい)の人で計算したら、1000ドル近くの節税となってました。95%の一般国民にとっては減るほうがいいと思いますよね、やはり。
現在のところ、オバマ優勢とはいっても選挙は最後までわかりません。でも討論後に保守系のある記者が、意外なコメントをしてました。「マケインのむらのある、衝動的な発言をこれから4年間、いつもテレビでみなくちゃならないと思うと、もうウンザリ。オバマの冷静で落ち着いた理性的な顔なら、4年間がまんしよう、とそうゆう印象をみんな持つでしょう」というのです。へ~、そんな短絡的な話でいいのか。
今回、最後の討論会の司会は、CBSニュースのBob Schiefferが最後に、「私の母がいつも言っていたこの一言でお別れしましょう。さあ、投票に行きなさい、投票すれば力ある大物になった気持ちになりますよ。」と締めくくりました。投票権を持つ国民、大統領選を左右します。
アメリカ女性の参政権が憲法で保障されたのは1920年。Bobさんのお母さん、女性が勝ち取った大切な権利にも思いを馳せたことでしょう。