こちらは日曜日が終わろうとしていますが、金曜日のお話をひとつ。金曜日夕方から夜にかけて、中国人のゴミあさりおばさん、おじさんがマンハッタンのダウンタウンに出没することです。竹ざおに大きなビニール袋を何個もさげたり、ショッピング・カートをごろごろ引いたり、スタイルはまちまち。しかし狙いは皆ひとつ、換金つきのPETボトル。
たとえばガス入りミネラルウオーターの「サンぺリグリーノ」の場合、空になったPETボトルを買ったお店に持っていくと、ニューヨーク州やコネチカット州などでは5セント、ミシガン州では10セントを換金してくれます。コーラなど炭酸飲料、一部のビール瓶もこうしたボトル・リサイクル換金制度があります。Container deposit legislationという州法規で、現在11の州で実施されています。ボトルの使い捨てを減らして、リサイクルを奨励するためのものです。コストは飲料メーカもちです。
しかし、超多忙ニューヨーカーは空のPETボトルをわざわざお店にもって行きません。みんな、リサイクルごみの回収日に自宅ビル前に出します。(リサイクル回収日は住んでいる地区で曜日が異なりますが、ダウンタウンは金曜日) それを狙ったのが中国人移民のようです。拡大を続けるChinatownがこの近くにあり、この地域は中国人の縄張りとなったようです。彼らはどこかに収集して換金してくれる業者に売り渡すのでしょう。
私は換金付きPETボトルは全て、買ったお店に持っていきます。レジで渡して換金してもらうのですが、後ろに並んでいるニューヨーカーの目がいつも冷たい… この東洋人女性、よほどお金に困っているのね、という同情と当惑の表情。
そんな中、ボトル換金州法規発祥の地、オレゴン州出身だというレジのおねえさんから、「ニューヨークに去年引っ越してきたばかりだけど、ボトルを持ってきた人をはじめて見たわ。嬉しい!オレゴンではみんな、リサイクルにお店にくるわよ」と応援してくれました。