Sunday, March 16, 2008
今日の一言@ニューヨーク: Arts can be explosive?!
土曜日はどしゃぶり、今日(まだこちらは日曜日)は晴天で気温がまた急激に下がりました。このところ、数日おきに温度差が激しく、春への移行の時期にはいったようです。そして今日は夏時間への切り替えがありました。
雨のなか、昨日は久しぶりにグッゲンハイム美術館に行きました。日本にも住んだことがある中国人アーティスト、Cai Guo Qiang(蔡國強)の個展が始まったばかりで、前から見たいと思っていたからです。 現代社会の問題、暴力的な出来事などをテーマにした作品も多く、火薬を使ったアートイベントや絵画でも有名です。火薬の発明は中国ですし、中国文化をルーツしたユニークな視点や発想も彼の特徴です。
むかし、「芸術は爆発だ」とおっしゃった芸術家もいましたが、火薬を使ったパーフォーマンスと絵画作製をはじめ、爆発の刺激と偶然性を生かした奇才です。
蔡國強は今まさに人気爆発するアーティストのひとり。
グッゲンハイムのらせん状の構造をうまく使った個展で、中央部の吹き抜けには、9台の白いGM小型車がワイヤーで吊り下げられ、車からはネオン線が赤、黄、青などの色を放っている巨大な作品。(写真左) 自爆テロの悲劇をあらわす意図があるそうです。 また、矢のささった藁の船に中国の国旗をつけた作品も愉快です。(写真右) 三国志に登場する武将、諸葛亮孔明の逸話に基づくものです。孔明は10万本の矢をすぐに調達せよという命を受け、敵陣近くまで藁の船20隻で登り、霧にまぎれて矢を撃ち放つ敵からまんまと矢を調達してしまうのです。京劇でもこの話は人気で、私も北京京劇団の三国志の一部の公演で見たことがあります。
グッゲンハイム美術館のHPで作品を見ることができます。(日本からでもアクセス可能だと思いますがどうでしょう)
http://www.guggenheim.org/exhibitions/exhibition_pages/cai.html