Wednesday, August 25, 2010

今日の一言@ニューヨーク: Which side of the controversy are you with?


こちらでは、グランド・ゼロ近くにモスクとコミュニティーセンターを建設する計画を巡って、大きな議論が毎日メディアを賑やかしています。政治問題化してきたといえましょう。

トライベッカに住んでいるので、この建設予定地を見てきました。確かにグランド・ゼロから2ブロック北、Park Placeというストリートにありました。(写真の白いビルを壊して、大きなビルを建てるそうです) 今日は、宗教の自由を守れという計画支持プラカードを持つ数名が、ビルの前に静かに立っていました。

ブルームバーグNY市長は、宗教の自由は憲法で保障されているものであり、センター建設計画変更の必要なし、譲歩をすること自体がおかしいと主張。パターソンNY州知事の建設場所移転交渉案にも反対しています。一方、センター建設反対の人の言い分の多くは、9.11犠牲者とその家族の感情に配慮しない無神経な計画だ、と主張します。

冷静に考えると、「無神経」を持ち出して感情論をするほうが危ないような気がします。イスラム=テロリスト、と言っているように聞こえます。

これが、キリスト教の教会・コミュニティーセンター建設計画だったら、9.11テロとの関連で感情的問題がないから反対運動はないのでしょうか。一方、かりに、テロリストがイスラム教過激派ではなく、キリスト教過激派だったとしたら、同じように反対運動があるのでしょうか。疑問です。

いくらツインタワーを攻撃したテロリストがイスラム教過激派だったとしても、テロリストと普通のイスラム教徒は別物だと考えるべきだと私は思います。それに、もともと、この付近には2002年に借用リースが切れるまでモスクがあり、そこのイスラム教徒のアメリカ人らは全くテロとは関係なかったわけです。さらに、今回のモスクとセンター建設の主導者らは、アメリカのイスラム教穏健派といわれます。

アメリカの冷静な判断が、今回のこの感情論を凌駕してくれることを祈ります。