Tuesday, January 27, 2009

今日の一言@ニューヨーク:The Namesake


快晴、氷点下2度。お天気はいいけど、めちゃ寒い、外にでるのが億劫になる週末、そして月曜日でした。

金曜日と土曜日の夜は女友達と一緒に小劇場での観劇、食事をして憂さ晴らしもでき、久しぶりにニューヨークを満喫したので、今日は月曜日というのに気分爽快。

週末に読んだThe Namesakeにもニューヨーカーの生き様がでてきました。といっても、実はこの本はベンガル語を話すインド人一家の話なんですが、主人公のGogolが成人してニューヨークに住むことからニューヨークが舞台になる部分があります。作者の Jhumpa Lahiri もインド系アメリカ人で、彼女の生活の場がニューヨークだからかもしれません。この街は世界中からのいろんな民族が切磋琢磨して生きる、エネルギーのうつぼ。

Namesakeとは「同名の人」という意味。Gogolは実はロシアの作家、ニコライ・ゴーゴリのこと。ベンガル地方のインド人は、子供が生まれたらまずニックネームをつけ、それが通常呼ぶ名前になるそうです。正式な名前は後から長老などがつけてくれる書類上の名前となるとのこと。

お父さんが若い頃、インドで列車事故に遭遇した時に読んでいた本がゴーゴリの本であったことから、アメリカで誕生した長男のニックネームにGogolが選ばれました。一方、インドのおばあさんが命名するはずの正式な名前が郵便事情で届かず、Gogolがアメリカでの出生届にも使われることになります。作家ゴーゴリと同名のインド人の子供Gogol、アメリカでの人生が始まりました。両親のインドへの愛着と帰属意識に反抗し、アメリカ化をするなかで、インドとの絆、インド人との交友が減っていきます。でも結局最後に彼はインド人の輪に戻っていく、という二世の多くが経験するアイデンティティーの問題を甘く、せつなく描いていました