Saturday, October 10, 2009
今日の一言@ニューヨーク: Do not throw away your old photography books.
先週末の話ですが、10月4日、地下鉄でミッドタウンから10分ほどにあるロングアイランド・シティー(クイーンズ区)のPS 1 Contemporary Art Center美術館に行きました。PS 1は MOMA(現代美術館)の一部で、共通チケットとなっています。ただ、この日はニューヨーク・アート・ブックフェア(芸術関連書籍見本市)の会場となっており、ダーリンと私は見本市をのぞきに行きました。絵画や写真作品など芸術作品の書籍から評論書、さらに芸術家が製作した「本」や本関連の作品が展示、販売されていました。出展者はアート書籍ディーラーやアートギャラリー、芸術家などで、100以上のブースがありました。
そこで見つけたのが、日本の50年代~80年代の写真集の収集と売買を手がけるディーラーのブースでした。森山大道や土門拳、荒木経惟などの写真集が多く、写真のガラスケースには、吉田ルイ子さんのハーレム写真集(1974年)、川内倫子さんのうたたね(2001年)、なども展示されていました。けっこうなお値段で販売されておりました。ルイ子さんと倫子さんの写真集、いくらだったら買いますか?
ちなみに、荒木の東京エレジー(1980年)が1000ドルでした。一方、木村伊兵衛のパリ写真集(1974年)のお値段は25,000ドル、えっと、これって200万円以上です。
ここのディーラーの人の話だと、日本の写真家の技術と視点は優れており、印刷が高質であり、収集家が欧米にいるとのことです。文章が読めなくても写真の訴える力は強し、です。
お宅に日本の50年代~80年代の古い写真集があれば、すぐには捨てないでくださいね。希少価値のあるものだと、高価なアンティークに変身いたします。
(話題は違いますが、PS 1という美術館は、もともと公立学校(PS:Public School)の老朽化した校舎建物を改造したものです。)