Wednesday, July 28, 2010

今日の一言@パリ: Who stole “love padlocks” on the Pont des Arts? 





数日前からパリにいます。ここは酷暑とは関係のない世界で、日中でも暑くても26度、朝夕は20度をきって快適です。フランスの7月末といえばバカンスの季節の開始となります。パン屋さん、お肉屋さん、八百屋などの個人商店や多くのレストランは、今週から8月半ば、または8月いっぱい休業となります。ただ、パン屋さんは、近所の数軒が毎年、休業時期をずらして、住民がパン欠乏生活にならないようにする制度があります。スーパーはもちろんお休みなしです。

街を歩くと、地元の人は皆、Bonnes vacances!と挨拶をして別れています。これからパリに残るのは、旅行者と何かの理由でバカンスに行けない(行かない)人たちになります。でも、この時期、静かなパリが私は好きです。

そんなパリの夏でも、セーヌ河畔ではパリ・プラージュ(Paris Plages)が賑やかです。Plagesとはフランス語で「海岸」のことで、パリのど真ん中にビーチ感覚で楽しむ場所を作ろうというパリ市の企画です。今年で9回目となるそうです。ゲームやらコンサート、バーなどがあり、人々は備え付けのハンモックやビーチ用椅子でリラックスしています。やはり旅行者が多く、いろんな国の言葉が飛び交います。

さて、セーヌ川にかかる橋のひとつ、ポンデザール(Pont des Arts)を歩くと、橋のフェンスには数多くの南京錠が目立ちます。この1年ほどで急増した「愛の鍵」(仏・cadenas d'amour :英・love padlocks)なのです。2000個以上にもなった今年の5月には、パリ市が撤去を宣言しました。その直後には、何者かの手によって一斉になくなったそうですが、パリ市はその撤去を否定。それでは誰の仕業か? 謎を残したままです。 

それから2ヶ月半で、また多くの恋する若者らによって鍵は着々と増えていました。

Tuesday, July 20, 2010

今日の一言@ニューヨーク: A heat wave continues in New York.


七夕の夜から、ニューヨークに戻ってきて、3ヶ月ぶりに住民気分の生活をしています。

日本も猛暑のようですが、こちらも毎日、うだるような暑さです。ただ、摂氏35度なんていう日でも、朝と夜は多少気温が下がってくれるのが救いです。それに、湿度が高いとはいっても、香港や深センの90%以上と比べれば、60%や40%なんて清々しく感じるのであります。夜は冷房を消して窓でも開けて夕涼みでも、なんてことを言っているのは私くらいで、ニューヨーカーは、ガンガン強い冷房を好んでいるようです。

この暑さの中、買い物途中に通る道、ビルの壁に昔から生えている木が、緑の葉を茂らせています。冬にはすっかり葉が落ちていたのに、また夏を迎えて葉をつけて背丈も去年より少し高くなっていました。いつまでこの木が、ひっそりと気づかれずに生き延びてくれるか。

しかし、ニューヨークには、いろんな行事や誘惑があって忙しい。。。
ブロードウエーを久しぶりに観ようか、野外パークの映画もいいし、お、メトロポリタン美術館ではピカソ展だし、MOMAではマティス展が始まった。。。それに、街のあちこちでは、大型セールもやっている。。。

暑い暑い、と言いながら、なんだかあっという間に2週間が経ち、気づいてみるとお財布が軽くなってもいました。

Monday, July 5, 2010

今日の一言@深セン: What’s the fuss about this movie?





アカデミー賞ドキュメンタリー部門賞を獲得したThe Cove、やっと日本の映画館で封切りとなったとニュースを見ました。なんで封切までに時間がかかったのか、海外から傍観すると???、疑問です。保守系団体が「反日だ」とか映画館に抗議をしたり、取材された町が上映に異議を唱えたり、という話を読みました。

しかし、日本で日本人だけが見られない環境を作っても、もう手遅れ。「イルカに残酷な日本」というイメージがあちこちでできちゃってから、日本の中で騒いだって、もう完全にアウトです。

中国の深センの海賊版DVDショップでさえ、すでにアカデミー賞発表後にすぐに売られていました。私は7元(100円くらい)で買って、見たんですが、大騒ぎするような内容ではりません。取材に正々堂々と持論をきちんと説明しなかった町と漁業関係者が、すごく悪いことをしているように描かれてしまったのは、仕方ないことです。きちんと英語で説明、反論すれば、ここまでセンセーショナルに、面白おかしく描くネタにはならなかったでしょうに。相手の通訳だけを通して描かれるので、これは仕方ない結果です。

むしろ、私が映画の見せ所だと思ったのは、昔、フリッパーの調教師だったというオバリー氏が、贖罪の念にかられているような、イルカを一頭でも救いたいという恩返しをしているのかと思わせるような、そんな切ない表情と彼の想いでした。

世界の大きな変化の中で、うまく自国をPRしないとどんどん変な国になってしまいます。フカヒレを大量消費する中国でさえ、フカヒレを食べないキャンペーンを堂々と支持し、海外アピールに余念がありません。日本はもう鎖国時代には戻れません。一部保守系団体の人も、目を開いて、今の世界を見つめて欲しいものです。